有価証券報告書の見方

有価証券報告書の見方(写真:Unsplash)

はじめに

有価証券報告書は、企業の財務状況・経営状況が詳細に報告される資料です。上場企業であれば提出義務があり、すべての上場企業の有価証券報告は無料で閲覧できます。有価証券報告書の簡単な見方を説明します。

上場企業が情報公開する各資料
  説明 公開時期
※決算日基準
決算短信  簡易的な決算速報。最も早いタイミングで決算情報を確認できる。決算短信は株価に影響を与えやすい。  約1ヶ月~1.5ヶ月後
決算説明資料  決算説明会などでプレゼンされる資料。企業が伝えたい要点がまとめられ、図も掲載されるためわかりやすい。  約1ヶ月~2ヶ月後
有価証券報告書  企業の財務状況・経営状況を詳細に確認でき、文字中心のボリュームのある資料。その他の資料と比べ、公開時期がやや遅い。  約2.5ヶ月~3ヶ月後

有価証券報告書で何がわかるのか?

有価証券報告書では主に下記項目を確認できます。

  • 会社の基本情報、沿革
  • 経営に関わる重要な動向や戦略
  • 単独・連結の「BS(貸借対照表)、PL(損益計算書)、キャッシュフロー」
  • セグメント別の情報 (従業員数、子会社等)
  • 社員の平均給与・平均勤続年数・平均年齢
  • 役員の情報 (プロフィール、所有株式数等)、役員報酬
  • 大株主の情報、株主構成 (機関、個人、国内、海外)
  • ストックオプションの情報
  • 設備投資の情報

どこで見れるのか?

有価証券報告書は「企業のコーポレートサイト」もしくは「EDINET」で無料で閲覧可能です。

企業のコーポレートサイト

1. 企業のコーポレートサイトを開く
2.「IR情報(投資家情報) > IRライブラリ > 決算資料 > 有価証券報告書」

EDINET

1. EDINETを開く
2.「書類検索 > 「提出者」に企業名を入力し検索 > 有価証券報告書」

有価証券報告書の各項目説明

有価証券報告書の各項目について簡単に説明します。有価証券報告書は文章が多く抵抗がある方もいるかもしれませんが、各情報が記載される場所さえ把握してしまえば、スムーズに確認できます。

企業の概況

主要な経営指標等の推移

売上、利益、資産、従業員数、キャッシュフローなどの概要を過去期分含め、簡易確認できる。

沿革

会社の沿革。コーポレートサイトの沿革紹介とはやや異なる説明が見れる場合がある。

事業の内容

事業内容の説明を確認できる。決算説明資料やコーポレートサイトなどの事業説明より客観的な視点、かつやや財務寄りの説明を確認できる。顧客向けではなく投資家向け説明のため、「目立たせたい」「売りたい」などの思惑が少なく、事実が把握しやすい説明となっている。

関係会社の状況

連結子会社、持分法適用会社、関係会社を確認できる。議決権の所有割合を確認でき、支配・被支配状況を把握できる。

従業員の状況

従業員の情報を確認できる。記載される情報は連結ではなく、単独企業の正社員の情報である。記載される「平均年間給与」は四季報に記載される値と同額。

  • 従業員数
  • 平均年齢
  • 平均勤続年数
  • 平均年間給与

事業の状況

経営方針、経営環境及び対処すべき課題等

経営方針の説明。企業が何を重視しているかを確認できる。

事業等のリスク

事業リスクを確認できる。ごく一般的なリスクが記載されている場合が多い。

設備の状況

主にオフィス設備、機器設備に関する設備投資額・帳簿価格を確認できる。

提出会社の状況

株式等の状況

株式に関する情報を確認できる。

  • 株式の総数、発行済株式数などの株式の基本的な情報
  • 新株予約権に関する情報、付与対象者
  • 株主構成(機関、個人、国内、海外)
  • 大株主の情報(大株主、所有株式数)
配当政策

株式の配当金に関する情報を確認できる。

コーポレート・ガバナンスの状況等

コーポレート・ガバナンスの概要

企業統治体制、運用ルールを確認できる。

役員の状況
  • 役員の氏名、年齢、略歴、所有株式数等。
役員の報酬
  • 取締役、社外役員の報酬合計と対象人数
  • 報酬が1億以上の場合は個人名と個別の受取報酬を確認できる。

経理の状況

有価証券報告書の中で最も多い割合を締め、財務諸表に加え、資産、売上、支払い等に関しての説明を確認できる。

連結財務諸表等 / 財務諸表等
  • 連結・単独の貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書
  • 資産、保有する金融商品、負債、子会社、リース、減価償却、株式報酬・ストックオプション等の詳細な説明を確認できる。

多数セグメントが存在する会社はわかりにくい

多数セグメントが存在する会社では事業が多種多様で、各詳細やお金の流れがわかりにくくなります。単純に記載が多くなり見にくくなる点もありますが、単一セグメントより情報が粗くなる一面もあります。特に連結企業で子会社が多い会社では、わかりにくさが一層増します。

極論、有価証券報告書でも確認できる情報には限度があり、基本的に「ディスクローズすべき情報」のみが閲覧できます。

簡単に有価証券報告書の情報を見るには?

有価証券報告書では企業が公開する正しい情報が見れますが文章量が多く、一般大衆向けとは言えない一面があります。わざわざPDFを開き、情報を調べるのも手間です。

当サイトでは有価証券報告書の情報を簡単に見れるサイトを運営しており、下記より閲覧できます。

SFL会社調査
例: 楽天グループ大塚ホールディングス鹿島建設

有価証券報告書で頻繁に見られがちな項目に対応しており、「従業員の情報、役員の情報」「BS / PL」「関係会社」などを簡単に閲覧可能です。

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