ITエンジニアは高年収を狙うには向いてない面もある

ITエンジニアは下限給与が高い職業ではない(写真:Unsplash)

エンジニアの給与は幅広く平均的には高いとは言えない

エンジニアは医師のように給与が高い職業ではありません。やや年収が高めかつ安定というキーワードがマッチします。エンジニアは基本的に会社員です。そのため勤務する会社の給与水準に強く依存します。給与水準が高い会社であれば高くなり、給与水準が低い会社であれば低くなります。

  • 勤務する会社の給与水準に左右される
  • 昇給基準は勤務する会社による(スキルの市場価値とは連動しない場合がある)
  • スキルが高い人でも給与は様々(特別高くない人もいる)

ITエンジニアが勤務する会社としてはSIer、中堅・中小システム企業(派遣、受託、パッケージベンダー)、ベンチャー系企業(自社サービスなど)に勤務する人が圧倒的に多いです。割合が多い平均的な人の給与水準は東京でもあまり高くなく500万~700万前後が平均的です(年齢は20代前半~40歳前後が多い)。スター級の人材であれば2千万など破格の高額を支払う企業も存在しますが「わずかな企業で用意されているわずかなポジション」です。また外資系の日本法人は高い傾向ですが全体的には外資系勤務の人の比率は多くはありません。

高い人で1000万、非常に高いと1300万などありえますが優秀かつ実績があり運もある人です。当然エンジニア部門の管理職や高いスキルを持った人の給与は高めですが全体からすると少なく、多くの人が平均的な水準となります。

ちなみに海外企業(特にアメリカ、ヨーロッパ)ではエンジニアの給与水準は非常に高く、感覚的に日本の1.5倍以上、優秀な人だと2、3倍以上になる場合もあるでしょう(海外企業の場合は給与上限も高いです)。日本の場合は平均思考で優秀な人の給与があまり高くはありません。

またエンジニアは自分自身で技術の勉強をしていく必要がある場合があります。やや高い年収、もしくは平均年収程度のわりに多くの勉強時間が必要になる可能性があります。そのため技術に興味が無い人だと「まったくわりに合わない」と感じる人もいるでしょう。

報酬だけで見るとビジネス職の方が有利な可能性もある

ITエンジニアはレベル・給与水準は幅広く、技術力(もしくは問題解決力)が低めの会社のエンジニア職の給与水準は低くなり、勤務する会社の中でもやや低めの職種に該当するケースさえあります。そのためエンジニア職でやや高い年収を狙う場合は「難しい事が求められる会社」もしくは「給与水準が高い会社」がお奨めです。

ちなみに”ごく普通の人”が企業勤務で高い報酬を狙う場合、下記のようなビジネス職の方が即効性があり有利です。数字責任が求められるような営業系・事業系の仕事です。ただし結局多く人が当てはまる仕事ではありません。

高い報酬を狙える仕事の例

  • 歩合制営業
  • 事業開発職
  • 外資系のビジネス職(特に外資系金融やコンサル)
  • 組織の責任者(部長、事業部長など)
  • 優良大企業の総合職(商社・マスコミ・インフラ関連など)
  • コンサルティング会社(戦略、IT、その他)
  • 高収益体質・高待遇の会社への新卒入社(自動昇給)

求人は多数存在するが条件がマッチするのは一部

エンジニア求人は一見多数求人があり、「将来性がありそう、可能性が大きい」と思う人もいるかもしれませんが、年収が上がれば上がるほど求められる条件が厳しくなり分野の専門性や経験レベルが上がります。そのためどんなに技術力が高く経験豊富な人でも幅広い求人にマッチすることはありません。例えば必須条件でJava経験3年以上の指定がある場合、Ruby経験が5年あっても該当しないことになりますし、開発経験がどんなに長くてもGCP経験が1年以上が必須となっていた場合、GCP経験が無ければ基本NGです。年収が高そうで数が多そうなエンジニア求人ですが、スキルが高い人でも実際に自分に該当する求人は一部です。ましてや有名企業を必須条件とした場合は対象となる求人は減りますし、年収を高く望めば対象となる求人は激減します。また浅く幅広い経験を積むと専門性が低くなり、年収が高めな求人は狙いにくくなる可能性もあります。

条件の例

  • Java、またはScalaの経験3年以上
  • オブジェクト指向言語の開発経験2年以上
  • GCP、またはAWS利用経験3年以上
  • 5年以上のプロジェクトマネージメント経験
  • RDBMSの専門的な知識
  • Androidネイティブアプリ開発2年以上
  • 金融業界でのシステム企画経験3年以上
  • CIツール環境での開発経験1年以上

ベンチャー系は若手とのコンペになる

ベンチャーは年功序列ではなく基本的に実力主義です。若手にやや良い報酬を支払い、積極的に優秀な若手を採用する会社が多々あります。(ベンチャーは短期の成果を重要視しコスパが良い20代を積極的に採用します)
その結果、若手とのコンペになり30代、40代の昇給が簡単ではないベンチャー企業も多々存在するでしょう。そのような環境は「スキルが低めなエンジニア、若手と差が付きにくい役割のエンジニア」には厳しい環境です。

「〇〇さんより、□□君の方が質良いよね。」
「〇〇さんがやっているタスクは若手でも担えるので、よりレベルの高い仕事をして下さい。」

30代以上の人で成果が若手と同じ程度で給与のみ高い場合(年齢相応の給与)、厳しい状況に陥ります。「3年待つので頑張ってください。応援します」とはならず、「3か月でどうにかして下さい」となるでしょう。

関連記事

タイトルとURLをコピーしました